【2024年最新】プレスリリースって効果あるの?現役記者が悩みに答えるべく具体的に検証してみた
PR戦略とは
3分で分かる「PRの基本」
2024.02.02

【2024年最新】プレスリリースって効果あるの?現役記者が悩みに答えるべく具体的に検証してみた

企業の広報活動の基本ともいえるのが「プレスリリース」です。プレスリリースはニュースサイトやテレビメディア、新聞や雑誌などに自社の新サービスや商品の最新情報を届けます。 プレスリリースは広報PRの仕事で一番最初に覚える仕事ですが、広告とは異なりメディアへの掲載が保証されてはいません。

そこには明確な効果の出るコツやポイントがあります。 当記事では、そんなプレスリリースがもたらす効果や配信時の注意点、初心者でも効果が出せるポイントを、2024年の最新事例を交えてご紹介します。

➡人気記事:PR会社20選!特徴・強み・種類をカオスマップで分類してみた

プレスリリースの効果は絶大です

プレスリリース効果 2022年現在においても、企業が情報発信をする場合、まず一番はじめに検討するのがプレスリリースの作成です。 プレスリリースは効果は誰でも平等に期待でき、広報活動の武器であり要(かなめ)です。ちなみに、プレスリリースとは商品やサービスなどをマスコミに伝える文書のこと。報道関係者に伝えることで、取り上げてもらい宣伝をしてもらうことを目的としています。

プレスリリースの効果を高めるために情報を発信し、メディアが取り上げてもらうことにより公的な信用が上積みされます。企業自ら広告を作成するよりも、社会的信頼の効果も高いとされています。 このように、プレスリリースの作成は「効果」「認知」「拡散」が期待される施策なのです。さらに、現役放送作家とITメディアの現役記者にヒヤリングした内容をもとに、具体的な理由を見ていきましょう。

➡人気記事:「王様のブランチ」元放送作家が教えるプレスリリースの書き方8選  

プレスリリースが注目されるために工夫をすることで効果がアップ

プレスリリースを作成する際、まず考えなければならないことは、どういった「内容」をプレスリリースで作成するのか、ということ。 プレスリリースをマスコミに送っても、平凡であれば採用されることはありません。何かしらの「新規性」や「伝えたくなるような面白い内容」であることが必要です。したがって、ある程度のセンスが必要です。 センスといってもそんなに大袈裟なことではありません。

前述した「新規性」「伝えたくなるような面白い内容」のほか、「希少価値」「実利」「将来性」「季節性」「時流」などの要素を加えることで、マスコミの担当者が目を引く内容にすることができます

1.希少価値

そのサービスや商品がどれだけ手に入りにくいかなどを伝えます。 「糖度30% 希少性の高いみかん」「日本限定発売のチケット」など

2.実利、将来性

そのサービスや商品の持つポテンシャルを示します。可能なら数値で伝えられるといいですね。 「生産性300%アップ」「経済効果100億」など

3.季節性

マーケティング用語ではシーズナリティーとも呼びます。その季節に合わせた情報を加工します。 「バレンタインデー限定のおせんべい」など

4.時流

今、世の中の関心事や流行に情報を寄せていきます。 「AIロボットが経営するカフェ」「令和パフェ」など

プレスリリースで効果が出る理由

プレスリリースで効果が出る理由は、企業が発信する一次情報だからです。メディアは正確性を重視します。一次情報は、正確性という意味では何よりも重要な資料なのです。 メディア側にとって、内容が一番重要だと考えられるタイミングで、1次情報が送られてくるということは非常にメリットがあります。 メディアに掲載もされることで、メディア担当者とWIN-WINの関係を築くことができます。

プレスリリースはメディアを意識することから

プレスリリースを作成する際に考えなければいけないのは、取り上げてらう媒体を何にするかです。自分が取り上げてもらいたいと考えていても、媒体が不適切だと考えれば取り上げてもらえることはありません。したがって、常に媒体の傾向をつかんでおくことが重要です。 メディアの媒体として、大きく分けて4つあります。 ・1.新聞 ・2.雑誌 ・3.テレビ ・4.ニュースサイト それぞれに特徴がありますので、適切に判断する必要があります。詳しく紹介しましょう。

1.新聞

新聞は公的要素が強く見られがちな媒体です。そのため、全国紙などになると掲載されるためには難易度が増します。

2.雑誌

雑誌は対象読者が明確に分けられています。したがって、対象読者に該当するものでないと掲載されるのは難しくなります。また紙面を割いてもらうためにも、もともと外部の内容を取り上げてくれるようなコーナーがないと難しくなります。

3.テレビ

テレビはニュースに取り上げてもらうのか、それとも番組で取り上げるのかでも変わってきます。影響力は高い媒体ではありますが、取り上げてもらうためにはそれなりの準備が必要になってきます。

4.ニュースサイト

最後にニュースサイトです。Webのニュースサイトは常に更新を迫られていますので大量の情報を集めています。いままでの4つの中では、一番難易度は低いといえます。  

プレスリリースは費用対効果が高い

費用対効果のイメージ プレスリリースを送る費用は、社内での作成コストを除けば通信費だけで済みます。一方、効果はメディアに取り上げてもらうことでさまざまなメリットがあります。 ・ベンチャーキャピタルなどからの投資 ・エンド商品が売れる ・他の媒体から取材依頼が来る ・他社から提案されることが増える ・ステークホルダーから良いイメージの獲得 ・優秀な人材の確保

ベンチャーキャピタルなどからの投資

メディアに取り上げもらう内容は新規性が多くなります。その新規性が事業として成長すると考えられるようだと投資の話が出てくることがあります。特に最近のテクノロジー系やAI系など、成長分野であればベンチャーキャピタルから出資の依頼が来ることもあります。

エンド商品が売れる

また、プレスリリースの内容とは違う、エンド商品が売れるようになることがあります。会社の知名度が上がることによって波及効果を実感することもあるでしょう。

他の媒体から取材依頼が来る

メディアに取り上げてもらうことによって、違うメディアから取材依頼を受けることがあります。そのことによって、どんどん話題が拡大していくことがあります。

他社から提案されることが増える

プレスリリースで取り上げられた内容は企業も見ています。その企業がプレスリリースで提案した内容とシナジーを感じた場合、提案してくることもあります。

ステークホルダーから良いイメージの獲得

メディアに取り上げてもらい、公の世界で公開されると、あなたのステークホルダーの人たちから良いイメージを持たれるようになります。取引先や顧客、そして従業員などです。良いイメージを持たれるに越したことはないのは言うまでもありません。

優秀な人材の確保

昨今の就職事情では、良い人材をなかなか確保することができません。しかし、メディアに取り上げてもらうことで、その内容を見て好意を持って入社したいと考える人が現れることがあります。

➡関連記事:広報とは?5つの役割と必須スキルを解説

プレスリリースの効果や発信タイミングは媒体で変わる

プレスリリースのイメージ画像 プレスリリースを送るタイミングはあるのでしょうか。これは、プレスリリースの内容や媒体によっても変わるといってよいでしょう。タイミングとして一番計画を立てておかなければいけないのは雑誌です。 雑誌の月刊誌や週刊誌の締め切りは一番早く、2か月前以上から準備をして置く必要があります。次に早いのがテレビです。テレビのニュース番組は違いますが、他の作りこんだ番組になるとある程度余裕を持たせて作りますので締め切りが早いです。

その次が新聞です。日刊の新聞であれば1週間ほど前から前日にかけて取材が行われますので、それに合わせてプレスリリースを送っておく必要があります。これは、WEBのニュースサイトも新聞と似たような状況です。

効果を高めるちょっとしたコツ、知っていますか?

また、送る内容でも変わります。季節に関わることであれば、その季節に合わせる必要がありますし、その時のブームに乗ったものであれば速やかに送る必要がでてきます。 送る時間も重要です。

プレスリリース担当者が出社している平日の方が週末よりも読まれる確率は低くなる傾向にあるようです。彼らがチェックしやすい時間帯に送るということも頭に留めておきましょう。 どちらにしても、スケジュールをきちんと立てて、タイミングを逃さないようにしておくことが重要です。

プレスリリースの効果がある発信頻度は分からない

プレスリリースの発信頻度は、御社の状況によっても変わります。あまり送りすぎると採用してもらえないという人もいますし、どんどん送ってもよいと考える人もいるようです。 媒体との関係性もありますので、一概にどうだといえるものではありません。しかし、ここで考えなければいけないのは、自社のことを一番良く知っているのはご自身ということです。他者はそれほどあなたのことを気にかけていないのかもしれません。

特に経営者であれば、自社のことを皆知っていると考えがちです。 しかし、ほとんど人は他人のことをいつも考えているわけではありません。そのため、プレスリリースを送るにしても、遠慮などせずに送る方が良いと考えたほうが良いです。なぜなら、マスコミの担当者も数多くのプレスリリースを受け取っているためです。大量に送られてきているので、担当者に選んでもらうためにも頻度を多くしても良いと思います。

プレスリリースを送る内容が膨大にない限り、発信頻度で悩む必要ありません。まずは定期的にプレスリリースを送れるためにも、常に話題を作るという意識を持つと良いでしょう。

プレスリリースの効果測定はすべてが測定できるわけではない

いままで、プレスリリースの効果について語ってきました。プレスリリースは波及効果が大きい施策ですプレスリリースにより、メディアにとりあげてもらうことによって、経済的なメリットの他、ロイヤリティなどの向上やビジネスの機会の創出なども起きることがあります

ですので、メディアに掲載された直後に効果が実感しづらかったとしても、常にプレスリリースを出せるように準備をしておくことが重要です。  

プレスリリースは現代でも効果がある施策

インターネットの普及により、企業が情報を伝える媒体も増えました。このことで、プレスリリースを送らなければ、メディアに伝わらないという時代ではなくなりました。 しかし、現代でもメディアの担当者はプレスリリースの内容をチェックしています。なぜなら、このように情報が拡散されやすい現代だからこそ、価値ある1次情報を探しているのです。

もしあなたがプレスリリースを検討するのならば、ぜひやってみることをおすすめいたします。

➡注目記事:戦略PRとは?現役記者が3つの言葉の意味と活用法を解説


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

①:東洋経済オンラインでの連載記事
②:ダイヤモンドオンラインでの連載記事
③:プレジデントでの連載記事
④:日本経済新聞での連載記事