広報担当者にとって、プレスリリースは効果的な広報ツールです。ただ、そんなプレスリリースも書き方を間違えると、メディアが興味を持ってくれません。今回の記事では“メディアが取り上げたくなるプレスリリースの書き方”を解説したいと思います。
広報担当者の皆さん、ここさえ押さえておけば、メディアが興味を持ち記事化されるプレスリリースが書けるようになります。
ここでご紹介する基本的なポイントを押さえながら、あなたのアイディアとクリエイティビティを発揮して、多くのメディアから問合せが来るような効力抜群のプレスリリースを書いてください。
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業種別プレスリリースを書く時に意識するポイント3選
まずはプレスリリースを書く時、意識したい3つのポイントから説明していきます。
プレスリリースは公式な文書であることを意識する
プレスリリースは広告ではないので、作り言葉や当て字など、気をてらった表現は避けましょう。正しい日本語を使い、誤字脱字がないか何度も確認してください。擬音や感嘆符の多用は避け、絵文字などは使わないように心がけてください。客観的なファクトを、分かりやすくシンプルに書くことが大事です。
情報の価値(ニュースバリュー)を意識する
情報内容が、メディアにとって記事にする価値があるかどうかを常に意識しましょう。「この情報は他社と比べて差別化されているか」、「この情報は社会的意義を持っているか」などを自問自答し、情報の価値(ニュースバリュー)を見出せるような素材を選定することが大事です。
表現は具体的かつシンプルにするよう意識する
プレスリリースを読んだメディア関係者が、情報内容を頭の中でイメージできるよう、具体的に、且つ端的な言葉で文章を作ります。理工系、物理系の画期的な開発など難解なテーマの場合は、写真や図表なども添えて、分かりやすく構成することが重要です。
そこで、次からは“メディアが取り上げたくなるプレスリリースの書き方”を6つのポイントに分けてご紹介します。
プレスリリースの基本的な構成要素と留意点
プレスリリースを構成する6つの基本要素と、それぞれの項目の書き方の留意点です。まず、これをしっかりと理解しましょう。
①ヘッダー
この文書がプレスリリースであることを明示、宛先、発信社名、日付、など。
この項目は、得てして軽視されがちですが、発信社名(発信元)は特に重要で、複数の会社のコラボレーション企画やタイアップキャンペーンなどの場合、メディアがメインとなる主催社はどの会社かを判断する重要な材料となります。
②タイトル
このプレスリリースが伝えたいことを簡潔に書きます。
メディアが興味を持つかどうかは、このタイトルで80%決まるとも言われています。メディアサイドは、このタイトルを一瞥しただけで、本文を読むかどうかを判断します。奇をてらわず、且つ、インパクトのあるワーディングを心がけましょう。
③リード
本題に誘導するための序文で、3~5行以内でまとめます。
あまり詳しく情報内容を書くのではなく、「本文を読んでみたい」という興味を引き出すためのプロローグのようなものです。情報(本文)の話題性や情報としての価値を示唆するように書きます。映画でいう「予告編」のようなものでしょうか。
④本文
伝えたい情報の詳細で、プレスリリースの核心部分です。ここで、しっかりと伝えたいことを書きます。
本文は5W1H+3Hを意識して書くのがポイントです。では、5W1H+3Hとは何かを説明します。
<5W1H>
例:〇月〇日〇曜日、××時から
例:〇〇ホールで
例:経済評論家の○○氏による
例:講演会を実施
例:中小企業の経営を応援するため
例:公聴はスクール形式、質疑応答の時間あり
<3H>
例:公聴は無料
例:先着300名様まで
例:当日1回限り
5W1H+3Hを明確にすることによって、伝えたい情報がしっかりとメディアに伝わります。この部分が曖昧だったりすると、メディアが記事を書く時に困ってしまい、確認に手間取ったりすると、記事化や掲載を見送られかねません。
また、本文では、伝えたい情報が、いかにニュース(話題)性があるか、いかに社会への貢献度が高いか、などを示唆するよう心掛け、その裏付けとなるデータなどを添えて構成するのもいいでしょう。本文の情報はあくまでもファクトベースが原則です。
⑤発信元情報
会社のプロフィールは、メディアにとっても関心の高い項目です。
①のヘッダーでは、発信社名を明記すると言いましたが、ここでは、発信社の簡単なプロフィールを書きます。この情報を発信しているのはどんな会社なのか、社員数はどのくらいなのか、本社の所在地はどこなのか、など基本的な会社概要を書いておくと、メディア側も情報に関してイマジネーションが湧くようになります。
⑥問合せ先
本文の下部に必ず明記しておかなくてはならない大事な項目です。
広報担当者の氏名、電話番号、メールアドレスの表記が必須となります。プレスリリースを一見しただけで目立つように、書体やレイアウトに注意して明記します。電話番号を表記する場合は、受付時間も併せて書いておくといいでしょう。
以上が、プレスリリースを構成する6つの基本要素と、書き方の留意点ですが、この他にも、プレスリリースをより分かりやすく読んでもらうために、次のような要素を組み入れる場合があります。
●参考資料としての図、表、フローチャートなど
客観的データとして説得力を持ち、なお且つ文章だけでは分かりにくい抽象的な概念を可視化してくれます。
●イメージを喚起する写真、イラストなど
商品やサービスの世界観を提示し、感覚的に情報の理解を深めてくれます。商品やサービスのベネフィットや満足感を表現するのに使用します。
●開発秘話など現場のコメント
現場からの生の声はリアリティがあり、また、具体性があるので、情報の信ぴょう性と信頼感を増す役割を果たします。
業種別にプレスリリースの慣例がある
プレスリリースの作り方は、業界や職種によっても多少異なります。例えば、病院や医療業界は、色使いとして「赤」をいやがる傾向にあります。いくら、目立ちたいと思っても、赤のベタに白文字などというデザインは避けた方が賢明です。このように、場合によってはプレスリリースの色使いにも気を配らなければなりません。これらタブー視されている慣例などは、その都度、詳しく調べてみることが必要です。
また、プレスリリースは基本、A4一枚という基準がありましたが、現在では資料を別添したり、また、メールで発信してホームページへ誘導するなど、そのスタイルは多様化しています。
今回の記事では、現場で頑張っている広報担当者の方に、「メディアが取り上げたくなるプレスリリースの書き方」をご紹介しました。ぜひ参考にして、メディアから多くの取材申し込みが来るような、あなたにしか書けないプレスリリースを作ってみてください。
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