広報担当者になったらまず広報の種類とその役割を覚えよう!
PR戦略とは
3分で分かる「PRの基本」
2023.04.09

広報担当者になったらまず広報の種類とその役割を覚えよう!

いきなり広報業務を任されることになっても、基本的な知識を習得しておけば、心配することはありません。

「広報とは何か」、「広報の目的は何か」、「広報とPRの違い」などを正しく理解したら、次は広報の種類を覚えましょう。広報と一言で言っても、実はいろいろな種類があるのです。広報の種類を知らずにやみくもに情報発信すると、業務が混乱し、本当に企業が伝えたい情報がうまく伝わらない結果になってしまいます。

そこで今回の記事では、もし、あなたが広報業務を担当することになったら、知っておきたい広報の3つの種類についてそれぞれ解説していきたいと思います。

広報の種類

広報の種類

種類1. ブランド広報

ブランド広報とは、企業のブランディングを推進する広報のことです。企業のフィロソフィやスローガン、未来へのビジョンや方向性を情報として発信します。社長からのメッセージなどはその代表的なもので、基本的には企業の認知度向上とイメージアップを目的としています。企業のスローガンを作成したり、ロゴマークやロゴタイプ、コーポレートカラーを選定したりするCI業務は、ブランド広報の重要な役割です。また、それらをベースにしたホームページの作成・運営、さらには、名刺のデザインまで文章やビジュアルに連動性を持たせることも忘れてはいけません。

種類2.社内広報

社内のコミュニケーションを活性化し、仕事をしやすい環境を作り、社員全体のモチベーションを高めることを目的としたのが社内広報です。社員は企業にとって重要なステークホルダーだと言えます。企業が成長を継続していくためには、社員のひとりひとりが企業のフィロソフィを理解し、それに則して業務を行うことが必要不可欠となります。そのためには、社員同士の連携や協力、サポート体制をしっかりと構築しなければなりません。現代はテレワークやデスクのフリーアドレス制などが導入され、働き方が大きく様変わりし、改めて、社員間の関係性が見直されるようになってきています。そんな意味でも、社内広報の重要性が改めて見直されているのです。社内広報のツールとしては、社内報、社内放送、グループLINEやSlackなどのWebシステム、全体集会や各種イベントなどがあります。

種類3.社外広報

企業のフィロソフィやスローガン、また、自社の商品やサービスを社会に向けて発信するのが社外広報です。世間一般では、この社外広報を広い意味で「広報」という場合があります。ここでは、この社外広報を目的別に3つに分けてご紹介したいと思います。

①コーポレート広報

コーポレート広報は、企業のブランディングを主な目的として行われます。企業独自の文化を醸成しながら、企業の取り組みや風通しの良い社風などの情報を発信し、企業のグッドウィルを築き、企業の社会的地位を高め、より強固なものにしていくことを目的としています。

また、コーポレート広報は、企業の経営に寄与する広報だとも言えます。社外広報を通じて、企業経営にかかわるステークホルダーとの良好なコミュニケーションを保つことで、資金の調達や運用、取引先との関係改善など、多くの分野で会社の経営に貢献します。後に述べるサービス広報は発信する内容が限定されますが、コーポレート広報はそうした制限がないため、発信する相手によってフレキシブルな伝え方ができることも特徴のひとつです。繰り返しになりますが、コーポレート広報の最終目的は、投資家や株主、顧客など全てのステークホルダーと良好なコミュニケーションを構築し、お互いにとってウィンウィン(win-win)の関係性を実現することです。そのため、自社の経営陣とのコンスタントな連携が大事で、多くの関係者を取りまとめていくリーダーシップが求められることになります。

コーポレート広報が発信する代表的な情報の例としては、

社長のメッセージ

営利を伴わない社会貢献事業

政府の政策に対する支援

先進的で民主的な社風

などがあります。

②サービス広報

サービス広報は、自社の商品・サービスの情報を発信し、ユーザーの興味喚起を促し、それらに対する認知や信頼を高めることを目的とします。そして、最終的には売上の向上や事業の成功につながることを目指します。商品やサービスの差別化ポイント(他社商品に比べて優位な特徴)をユーザーたちに告知し、その反応を見ることで、社会のトレンドを含めたマーケティングにも役立ちます。ショートスパン(短期的)で見れば、売上向上や問い合わせ数の増加などが期待されますが、ロングスパン(長期的)で見ても、サービス広報は企業のブランディングに寄与することにつながっていきます。

そして、サービス広報は商品やサービスとユーザーの距離を縮め、熱心なファンを作ることも大きな目的のひとつです。広告での告知などとバランスを取り、適切なメディアミックスを行いながら、熱い思いで情報発信し、その結果、目に見える成果が得られるとなれば、これはもう、広報担当者冥利に尽きるというものです。

サービス広報の代表的な業務としては、

プレスリリースの配信

メディア関係者向けの記者発表会

生活者向けのイベント

などがあげられます。サービス広報の業務内容や範囲は、商品やサービスによって多岐にわたります。幅広い知識を習得しつつ、信頼できるスタッフを作っておくことが大事です。

③採用広報

採用広報とは、新卒者を初めとする求職者を対象とした広報のことで、優秀な人材を数多く集めることが目的となります。しかしながら、現状はと言えば、少子化の影響で、採用市場は年々激化の一途を辿っています。企業が必要とする優秀な人材を確保するためには、人材紹介システムなどを使った「待つ」姿勢の取り組みでは、もはや、なかなか意中の人材は確保できなくなっています。今後は企業が自ら積極的に自社の特徴やグッドウィルを当該ターゲット(求職者)に発信し、一人でも多くの応募者が集まるよう「動く」姿勢に変革していかなくてはなりません。

採用広報は、求職者に自社の発展性、自社で働くことのメリットや喜び、充実した生活感などを伝え、求職者に自社を選んで応募してもらう「きっかけ」を作る業務と位置付けることができます。

 

広報担当者に必要なスキルとは

今回は、ひとりで広報担当者になっても、最低限知っておくべき「広報の種類」についてご説明しました。そして、最後になりますが、広報担当者に必要な代表的なスキルを3つご紹介しておきたいと思います。

様々な人と円滑な関係性を築けるコミュニケーション能力

印象に残るリリースを書ける文章力

フレキシブルに問題解決できる対応力

 

まとめ

広報は企業の内外でコミュニケーションを構築し、情報をやり取りしながら、経営者や担当者の視点で、企業のブランディングや経営状況を改善するきっかけを作り出す業務範囲の広い仕事です。そのため、柔軟なコミュニケーション能力や企画力、時代に即した発想力など、さまざまなスキルが求められます。

でも、逆に言えば、自らのスキルを磨き、優秀な人脈を作っておけば、これほどやりがいのある仕事もありません。今は「ひとり広報」かも知れませんが、今後、あなたのもとに同僚や後輩が転属されて来た時には、優秀な広報マン・広報ウーマンとして、その颯爽とした姿を見せてあげてください。


執筆者・監修者
上岡正明
テレビコメンテーター・経済記者
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

①:東洋経済オンラインでの連載記事
②:ダイヤモンドオンラインでの連載記事
③:プレジデントでの連載記事
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