実践編!YouTubeアナリティクスで注目すべき5つの指標と改善手順
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2023.01.05

実践編!YouTubeアナリティクスで注目すべき5つの指標と改善手順

YouTubeアナリティクスでは多くの指標を見ることができるため、特に初心者の場合はどこに注目すればいいか分からなくなるかもしれません。

そこでここでは「理解しやすく・対策を取りやすい指標」を5つ挙げていきます。

 

時間帯(←最も手を加えやすい)

これは「過去4週間で視聴者が、どの時間帯に自分のチャンネルにアクセスしたか」を示す指標です。例えば18時頃に集中しているのであれば、その時間帯に動画投稿をするべきです。また、ライブ配信などのタイミングの目安にもなるでしょう。

これに関しては本当に投稿時刻を調整すれば良いだけですから、最も手を加えやすい部分と言えます。予約投稿機能もありますから、例えば「18時ぴったり」などに投稿するのも簡単です。

人気ユーチューバーであればたとえ深夜に投稿しても多く再生されるでしょう。しかし駆け出しのうちは、「時間帯が合うからなんとなく観る人(合わなければ観ない人)」を取り込むことも非常に重要です。

 

視聴者維持率

これは「動画の○分時点で、何%の人が視聴を維持しているか」を示す指標です。動画のスタート時点では100%ですが徐々に視聴者が離脱していきますから、パーセンテージが下がっていきます。そしてまずは「視聴維持率がガクリと下がる部分」を探して、その部分を潰していきましょう。

例えばノウハウ解説系動画において、「ここまでのまとめ」のような部分で下がるのであれば、それはなくした方が良いのかもしれません。

ユーチューバー側としては「まとめがあれば親切」なのかもしれませんが、その「感覚」よりも「データ」を重視するべきです。

 

インプレッションとクリック率

インプレッション:YouTubeのどこかの画面にサムネイルが1秒以上出た回数クリック率:サムネイルが出た回数と、クリックされた回数の比率

クリック率が10%以上であれば高いと判断できます。とはいえ平均は5%前後と言われていますから、まずは最低でも5%以上、できれば7~8%以上を目指すくらいで構いません。サムネイルや動画タイトルなどを調整し、クリック率アップを目指しましょう。

ちなみにサムネイルや動画タイトルは、投稿後でも(再生回数をリセットすることなく)修正できます。

※ただしいわゆる「釣りサムネ」「釣りタイトル」になってしまうと、再生直後に離脱する視聴者が増えるため「クリック率は高いが、視聴維持率が極端に低い」という状態になってしまいます。これではもちろん意味がありませんから、「本来のターゲット層を想定したサムネイル」を維持した上でクリック率の向上を狙ってください。

 

トラフィックソース

こちらは「視聴者がどこから来たのか(流入経路)」を示す指標です。流入経路としては主に以下のものがあります。

YouTube検索:ある検索キーワードから流入(例:「プリン」で検索したユーザーが、あなたのプリンのレシピ動画にたどり着く)再生リスト:ある再生リストから流入(ある再生リスト内の動画Aを視聴した人が、そのままあなたの動画Bも視聴する)

関連動画:関連動画から誘導された視聴者が視聴していた元動画(あなたの動画Aを観ていた人は、元々どの動画から誘導されたか)外部サイト・アプリ:ある外部サイト・アプリから流入(例:SNSから流入)

トラフィックソースを見ることで、例えば「ほとんど力を入れていなかったSNSからの流入が意外と多い」などと分かるかもしれません。この場合、SNSの運営を頑張ればさらに伸びるかもしれません。

 

視聴者属性(年齢・性別・地域)

「どの年齢、性別、地域の人が、どれくらいの比率で視聴しているのか」が分かります。これを確認することで動画の方向性を修正しやすくなります。

ただし注意点があります。極端な例ですが、「20代女性向けのつもりが、40代男性の視聴者が多い」という状況だったとします。このとき安易に40代男性に向けた動画に偏っていくと失敗する可能性が高いです。

その主な理由は以下の通りです。

・ユーチューバー側には「20代女性のための動画を作るノウハウ」しかないため、ネタが尽きやすくなる

・ユーチューバー側にとって「本来やりたいこと」とは言い難いため、モチベーションが下がりやすい

特にチャンネル登録者100人以下など、早い段階であればいくらでも「本来やりたい方向性への修正」ができます。ですからこの場合、安易に40代男性視聴者向けに寄せるのはおすすめしません。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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