YouTube(ユーチューブ)チャンネルを始めてみたけどなかなかチャンネル再生回数が伸びず、これをやり続けて本当に効果があるのかと疑心暗鬼になる気持ちが湧いてきていませんでしょうか。
今回は題名にもあるように「ペルソナ設定」の方法と、そのメリットについてポイントをお伝えしていきます。
*記事を書いた人:わずか2年で登録者20万人の現役ユーチューバー
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YouTubeの戦略設計とは?ペルソナで架空の視聴者像を特定
YouTubeの投稿動画のジャンル決めですが、例えば「ダイエット」だと専門性が低すぎてチャンネルとして伸びにくくなります。ですから一例として「30~40代の男性向けの、筋トレメインのダイエット」くらいには絞り込む必要があります。そしてジャンルを決めたら、チャンネルの方向性がブレないように「ペルソナ」を設定することをおすすめします。
YouTubeにおいては「ペルソナ=架空の視聴者像」ということになります。例えば、「名前は鈴木○○さん、年齢は32歳、サラリーマンで、趣味は……」というくらいに詳細に作り込みます。そうしましたら、今後あなたは「鈴木○○さん」のためになるような動画を投稿します。抵抗がなければ、あなたのスマホに「鈴木○○」で登録して、より親しみを持てるようにしましょう(もちろん実在しませんが)。
ちなみに「ペルソナ」と混同されがちな「ターゲット」は、ペルソナに比べてもっとザックリしています。例えば「30代男性向け」くらいのレベルですね。ただ、ターゲットも軽視してはいけません。なぜなら、
●ペルソナ:ユーチューバー(投稿者側)が認識しておくもの
●ターゲット:視聴者に認識させるもの
だからです。裏を返せば、「視聴者が『このチャンネルのターゲットは○○である』と言えないようなチャンネル」は伸びにくいということですね。
ペルソナを設定するための3つの手順
1:ペルソナにしたい人物についての情報を集める
最初は「30代で筋トレをメインとしたダイエットに興味がある男性」くらいのレベルで決めます。あとは、
●「30代 筋トレ 男性」で検索上位にくるサイトを見る
●「30代 筋トレ 男性」でSNS検索
●統計データがあれば調べる
などの方法で、「30代で筋トレをメインとしたダイエットに興味がある男性」が、他に関心を持つ傾向にあることは何かなどを調べます。また、リサーチすることで例えば、「筋トレダイエットに興味がある男性はモテたがっている/ぽっちゃり/学生時代運動をしていなかった/インドア趣味」などの事も見えてくることでしょう。
2:情報の整理をする
色々なデータ、情報が集まったと思います。それらを取捨選択したり分類したりして、いらない情報・データを省きましょう。ただ、あくまで「動画投稿」であって「特定の商品を売り出す」わけではありませんから、大企業が行うレベルの緻密な分析・分類・取捨選択をする必要はありません。「何がいらないデータなのか分からない……」というのであれば、このステップは飛ばしても構いません。
3:ペルソナを完成させる
あとはデータを使って、ペルソナを完成させましょう。「その視聴者の顔が自然と浮かんでくる」「思わず『こういう人いる!』と感じてしまう」レベルで作ることが大事です。
YouTubeで戦略設計する4つのメリット
1:視聴者目線で考えやすくなる
ある一人の視聴者(ペルソナ)が求めるものを局所的に追及していくことになります。そのため、「投稿者本位の動画」を投稿しにくくなりますよね。
2:視聴者のライフスタイルや性格も反映できる
ペルソナ作りにおいては、ライフスタイルや性格も設定することになります(設定すべき項目については後述)。すると「どのタイミングで動画投稿をするべきか」「(同じ内容でも)どのようなテンションの動画にすべきか」などが見えてくるはずです。
3:チーム内で共通認識が生まれる
ユーチューブチャンネルが伸びてきたら、もしかしたら複数人で運営するようになるかもしれません。そのときに、例えば「30代で筋トレに興味がある人に向けて投稿する」という曖昧な方針にしていると、だんだんメンバー間で「ズレ」が生じていく恐れがあります。ですがペルソナを設定しておけばそういったすれ違いは起きませんし、共通認識があれば相談などの手間・時間を省くことができるかもしれません。
4:迷いが生じにくくなる
なんといっても「一人の架空の人物」のために動画を投稿するわけですから、毎回の動画の内容決めなどで悩みにくくなることでしょう。時間短縮にもなりますし、ユーチューバーはクリエイティブな仕事ですから、「迷う」というストレスをカットできるに越したことはありません。
ユーチューブ視聴者のペルソナで考えるべき項目
YouTubeの視聴者のペルソナを作るときは、少なくとも以下の項目についてハッキリ決めましょう。
・性別
・年齢(34歳など細かく決める)
・家族構成
・人間関係
・住んでいるエリア
・職種(仕事内容まで決める)
・月収、貯金額
・最終学歴
・ライフスタイル(起きる時間、寝る時間、通勤時間、勤務時間、休みの日の過ごし方など)
・性格、価値観
・現在抱えている悩み
・ネットを1日何時間くらい使うか、ユーチューブをどれくらい観るか
あとは必要に応じて項目を増やしてください。そしてペルソナ決めの際に、例えば「YouTubeはほとんど観ない」などの人物を想定しても意味がありません。また、「筋トレの動画を投稿するのに、筋トレに興味のない人物を描く」など、最初から完全に的を外しているペルソナ決めはしないようにしましょう。
ペルソナが決定したら、あとはその架空の人物を喜ばせるために動画投稿をします。
ユーチューバーが視聴者のペルソナを決めるときの注意点3選
1:「理想の視聴者」をペルソナにしない
一番やりがちな失敗として、「自分にとって都合のいい人物」をペルソナに設定してしまうことです。一例として、
●駄目な決め方:筋トレに関心がある人は「こうあってほしい」
●良い決め方:筋トレに関心がある人は「こういう傾向にある(というデータがある)」
ということですね。
2:感覚や先入観だけで決める
先ほどもお伝えした通り、そこまで緻密なペルソナ作りは求められません。ですが全てを感覚や先入観だけで決めてはいけません。例えば、「筋トレをする男性はモテたがっている」という言葉には一定以上の説得力があるように思えます。しかし統計的に本当なのかをきちんと調べたいところですね。
3:定期的にペルソナを見直す
安易にペルソナを変更しないことは重要です。ですが、一度作ったらそのままにしておいていいというわけではありません。なぜなら、月日とともにユーザー像が少しずつ変化していく可能性があるからです。分かりやすいところで言えば、やはり「コロナウイルスの影響」ですね。
コロナ前後でライフスタイルが様変わりした層もいるはずです。それ以外にも、AIの発展、サブスク文化の発展、電子書籍のさらなる普及、人々のユーチューブ動画視聴時間の増加……などなど、世の中の変化を挙げていけばキリがありません。そして、「設定したペルソナに関係のある変化」は見逃さないようにしましょう。
目安として1か月に1回はペルソナの見直しをすることをおすすめします。