実は奥深い!広報・PR効果を持つ「FAQ」作成・導入する5ステップ
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2026.05.21

実は奥深い!広報・PR効果を持つ「FAQ」作成・導入する5ステップ

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この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、質の高い「FAQ」を作成・導入するためのステップなどについてお伝えしていきます。

特に「申し訳程度のFAQしか掲載していない」という場合や、「FAQを掲載したはいいが、長期間放置している」という広報・PR担当者におすすめの内容となっています。

本記事ではFAQの主な種類、FAQ作成・掲載に関するメリットや注意点、そしてFAQ作成・導入のステップなどに関してお話ししますので、ぜひ参考にしてください。

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FAQには主に3種類ある

FAQ(よくある質問)には主に3種類あります。

  • ユーザーFAQ:一般ユーザー向けのFAQ
  • コールセンターFAQ:コールセンタースタッフ向けのFAQ。想定問答集を作ってユーザー対応の質を上げる
  • 社内FAQ:社員向けのFAQ。社員が社内制度やルールを理解するためのもの

「FAQ」と聞いて多くの人が連想するのは「ユーザーFAQ」でしょうが、実はそれ以外のタイプもあります。ただ、どのタイプのFAQも作り方は似ています(詳しくは後述)。

企業公式ウェブサイトにユーザーFAQを掲載する広報・PR上の4つのメリット

企業公式ウェブサイトなどにユーザーFAQを掲載する広報・PR上の主なメリットは以下の通りです。

  • ユーザーにとって便利。満足度が上がる
  • 問い合わせなどへの「対応のためのコスト」が減る
  • ユーザーへの情報発信の一環でもある。特定のFAQページから興味を持って別のページを見てくれる人も
  • 「FAQの閲覧データ」は実は貴重なデータ

FAQページの閲覧データですが、例えば「特定の商品に関するFAQのみ閲覧数が多い」などの場合は単にその商品についての説明がわかりにくいだけでなく「それだけその商品が注目されている」という可能性もある、などマーケティングや広報・PR施策に活かせるかもしれません。

FAQ作成・掲載に関する広報・PR上の4つの注意点

FAQ作成・掲載に関する広報・PR上の主な注意点は以下の通りです。

  • 閲覧者にわかりやすく:専門用語を使わない、必要に応じて画像や動画も交えて明快に
  • 網羅的にしつつも膨大にしない:網羅的に項目を作るのは重要。ただし些細な事柄まで扱って膨大にしないように
  • 変更点があれば即反映させる:細かな間違いでもトラブルになり得る。定期的な内容チェックもする
  • 目立つ場所に設置する:画面下や画面上だけでなく、サイト内の混乱しやすい場所の付近にも。テキスト内リンクも

意外と「目立つ場所に」ができていないサイトが少なくないので要注意。また、サイト内の(内容がわかりにくい場所の)文中にも「詳細はこちら→よくある質問」などを載せると親切です。

広報・PR担当者が知るべき効果的なFAQを作成・導入するための5ステップ

続いては広報・PR担当者の皆さんに向けて、効果的なFAQを作成・導入する方法をステップ分けして解説しますのでぜひ参考にしてください。「思い浮かんだ質問を並べていけばいいだけ」と考えていると失敗する可能性が高いので注意が必要です。

ステップ①:FAQ導入の主目的を決める

まずはFAQ導入の主目的を決めましょう。お伝えしたようにユーザー満足度の向上、対応コストの削減、社員の知識向上など様々なものが考えられますが、その中でどれを最優先するか定めます。FAQというものの特性上、オーソドックスな作り方をすればどの目的もある程度達成できるでしょうが、どれをメインにするか絞っておくと、更新・追加・削除などをする際にブレにくくなります。

ステップ②:質問と回答を作成していく

FAQ導入の主目的が決まったら質問と回答を作成していきます。

例えば「ユーザーの満足度を上げるのが主目的のFAQ」なら日頃ユーザーからもらう質問や問い合わせを整理して、それに対する回答を正確に作ります。別のパターンですが、「社員のためのFAQ」なら社員が抱いている疑問をアンケート調査するのも良さそうですね。

ちなみに一問一答を作っていくうちに、似たような質問や回答が増えていく場合もあります。そういったケースではひとまとめにしたり、「類似事例はこちら」などとページ内リンクを貼ったりして整理することをおすすめします。

ステップ③:ダブル(以上)チェックをする|質問内容に関係する部署の協力を受けつつ

質問と回答を作成したらその内容のダブル(以上)チェックをしましょう。最初の大まかなチェックは広報・PR担当者が行っても構いませんが、2回目以上の確認からは質問内容に関係する部署の社員に見てもらうことをおすすめします。

また、万全を期すなら、3回目くらいからは質問内容と直接関係のない部署の社員、確認してもらうといいでしょう。「ほぼ何も知らない人」でもわかる内容になっていることも重要だからです。

つまり単に内容にミスがなければいいわけではなく、一般ユーザーが読んですんなり理解できるようになっている必要があるのですね。

✅回答は極めて正確に。ゼロミスが基本

あえて乱暴な言い方をすると「これはどうすればいいんだ!」と差し迫った状況でFAQを頼るユーザーも少なくありません。そういった人に対して間違った内容を伝えるとトラブルにつながりかねないので、FAQの内容はゼロミスを基本として考えてください。

いくら時間を使ってもいいところなので、必要であれば関係部署の社員を複数人集めるなどして「伝わるか」、「誤解がないか」などを追求しましょう。

ステップ④:FAQの管理担当や運用ルールを定める

すでにお伝えしているように日々の管理、更新などが必要です。そのためFAQの管理担当や運用ルールなどを決めましょう。この部分をあいまいにしたまま本格的に導入しても、「本来管理・更新すべきこと」が放置されて、いつの間にか破綻してしまう恐れがあります。

さて、決めるべき具体的なポイントは主に以下の通りです。

  • 管理担当者:広報・PR担当者など理解がある社員。複数で担当したいところ
  • 管理責任者:最終的な権限を持つ社員
  • 更新(確認)頻度:例えば月1回など、FAQを確認(必要に応じて更新)するペースを決めます
  • 即時変更の際の確認・更新方法:「即時変更するべき項目」がある場合の確認・更新方法
  • 問い合わせ・クレーム対応方法:誰が対応するか(どう答えるか)をできるだけ明文化しておく

主に上記定めてFAQのユーザービリティや広報・PR効果が最大限発揮されるように努めましょう。また、これらのルールなどは必要に応じて調整されていくべきものです。

ステップ⑤:作成や運用に使うツールやシステムを選定する

FAQの項目が少ない場合などは全部自力でもこなせるかもしれませんが、負担が大きくなりそうな場合はFAQ作成・運用に使うツールやシステムの導入を検討しましょう。ツールやシステムの機能性などによりますが、月額無料~3万円程度で利用できます。なおFAQ作成だけでなく他のことにも活用できるものが多いので料金以外の部分も比較してみるのがおすすめです。

企業のFAQは広報R担当者が主導して丁寧に作りこもう

FAQの「質」をあまり意識せずに企業公式ウェブサイトなどに掲載している企業も多いと思いますが、実は広報・PRやマーケティング的にも意味があるので、特にまだ載せていない・長期間手を付けていない場合は見直してみてはいかがでしょうか。

ただし、やみくもに作成するだけでは低品質なものになる恐れが。それどころかユーザーの重大なミスの原因になるなど、トラブルの引き金になる可能性もあるので広報・PR担当者などが主導して丁寧に作りこむことをおすすめします。

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執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者30万人のYoutuber
上岡正明

MBA(経営学博士前期課程修了)
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者30万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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