コラボレーション企画で相手企業・組織を選定するコツと3つのポイント
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2026.05.19

コラボレーション企画で相手企業・組織を選定するコツと3つのポイント

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この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、コラボレーション企画の相手企業・組織を選定するにあたってのポイントなどに関して解説していきます。

特に「コラボレーション企画の話が出ているがどこと組めばいいのかわからない」という方や、「組めたとしてどのように企画を進めていけばいいのか不安」という広報・PR担当者におすすめの内容となっています。

本記事では、コラボレーション企画のメリット、相手企業・組織を選定するポイント、そして企画進行の注意点などについてお話ししますので、ぜひ参考にしてください。

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コラボレーション企画の広報・PR上の4つのメリット

広報・PRやマーケティングの一環としてコラボレーション企画をすることには主に以下のメリットがあります。

  • 話題性アップ(相手のネームバリューが高い場合は特に)
  • 売上アップ
  • アプローチできるメディア、注目してくれる可能性があるメディアが増える
  • 他ジャンルなどの新規ユーザーを取り込むことができる

「メリットが発生した」で済ませず成果の検証をする

また、「メリットが発生した」で済ませずコラボレーション企画の成果検証をするのも大事です。そうでないと次回以降のコラボレーション企画における成長がないでしょうし、「偶然うまくいっただけ」だとすると、次からは「なぜか失敗した」となりかねません。

ぜひ企画終了後はコラボレーション相手と「成功につながった要素」と「マイナスになった要素」を分析しましょう。

コラボレーション企画の相手を選定する広報・PR上のポイント3選

それではコラボレーション企画の相手を選ぶにあたっての広報・PR上のポイントをいくつか挙げていきます。例えば「有名企業にコラボレーションしてもらえばそれだけで成功する」などと安易に考えていると、失敗する可能性が高いので気を付けてください。

ポイント①:自社のブランディングやコラボレーションでの目的・目標に合うか

まずコラボレーションだからといって自社のブランディングに合わない相手を選ぶわけにはいきません。もちろんユーザーから見て意外性のある相手を選定するのは構いませんが、それでも「雰囲気は違っても、目指すところや根底の信念は似ている」という相手であるのが大事です。

また、コラボレーション企画の立案をするにあたって数的目標(売上増、ユーザー数増、アクセス数増、リピーター数増、認知度増など)とイメージ的な目標(○○な企業というイメージを強めるなど)を決めるのが大事ですが、その目的・目標を達成できる見込みがある企業を選ぶのも重要なことです。

極端にいえば「超有名企業」とコラボレーションできれば売上などは大きく伸びる可能性が高いですが、ブランディング的にはほとんど意味がなかったり、企画期間が過ぎれば大半のユーザーが離れたりする場合もありますよね。

ポイント②:相手のネームバリューや業界での立ち位置を確認する

コラボレーション相手のネームバリューや知名度が高ければ、企画の効果が高くなることでしょう。ただ、相手が強すぎる場合は企画を受けてくれない可能性があるので、その辺りのバランス感覚も必要(それでもオファーを出すこと自体は構いません。詳しくは後述)。

また、ネームバリューや知名度が高くなくても、何かの分野で業界ナンバーワンである、特定分野の専門性が高い、メインターゲット層が極端に偏っているなどの場合も、相応のメリットがあるかもしれません。

これらの特徴がなく、かつネームバリューや知名度も低い相手の場合は企画を受けてもらいやすいですが、こちらのメリットも少なくなりやすいです。それでも成果がゼロにはならないでしょうし、「業界の活性化に積極的な企業」というイメージがつけばメディア取材の増加などもあるかもしれませんが、やはり十分なリターンにはならないことが多いです。

ポイント③:競合他社とのコラボレーション企画歴がないかチェックする

コラボレーション相手に「自社の競合他社」とのコラボレーション企画歴がある場合は、避けた方がいいかもしれません。やはり相手も「似たようなことはしたくない」と考えるものですし、「過去のコラボレーション相手を裏切りたくない」とも思うかもしれません。

✅ただしオファーをすること自体は構わない

ただし様々な理由で「恐らく受けてくれない」と判断できる場合でも、コラボレーション企画のオファーをすること自体は構いません。

可能性は低いですが「勇気を出して声をかけてくれるなんて」と承諾してくれるケースもありますし、断られる場合でも企画書などがきちんとしていて「遊び半分ではない」、「こちらのネームバリューだけが目当てではない」と思ってもらえれば問題はありません。

ただ、誠意のないオファーをすると、(特に狭い業界の場合は)業界内で悪評が広まる可能性もゼロではないので覚えておきましょう。

コラボレーション企画をするにあたっての広報・PR上の3つの注意点

続いてはコラボレーション企画をするにあたっての広報・PR上の注意点をいくつか挙げていきます。相手の選定以外にも気を付けるべきことは多いです。

注意点①:相手にメリットがある企画にする

コラボレーション企画は相手にメリットがあるものにしましょう。どうしても自社のメリットや広報・PR効果を重視しがちですが、むしろ相手のメリットを軸に考えるからこそ、誠意を感じてもらえて企画が承諾される可能性が上がるというものです。

また、そのメリットも「認知度が上がります」、「売上が伸びます」など曖昧なものではなく、可能な限りデータなどを参照して「○%の売上増が望めます」、「○○というイメージが強まることでリピーター数の□%アップが」など具体的に示したいところです。

そして「あの企業とのコラボレーションには旨味がある」と評判になれば以降の企画も通りやすくなるかもしれません。

注意点②:FAQの用意をはじめとして両企業で丁寧に話を詰める

一般ユーザーも、メディアも、両企業の社員も困るのが「企画内容、方針などが細かく固まっておらず双方で認識がズレている」というパターンです。

特にプレスリリース公開後などでメディアや一般ユーザーからの問い合わせが増えてから、「企業によって受け答えが違う」となると大きなトラブルに発展する可能性もあるので気を付けてください。

そのため可能な限り「暗黙の了解」や「その場で考えましょう」の部分をなくして、あらゆることを明文化する。また、メディア関係者や一般ユーザーからの想定質問・回答集(FAQ)も作っておくことをおすすめします。

✅両企業が自社社員からの質問を積極的に受け付けるようにする

また、両企業が自社社員からの質問を積極的に受け付けるようにしましょう。

やはり「自社社員も理解していない」ようでは外部にも伝わらない可能性が高いですし、不安点を丁寧に潰さないと社員からすれば「自分たちを困らせて、広報・PR部署などだけがコラボレーション企画で盛り上がっている」という印象になりかねませんよね。

注意点③:メディア・メディア関係者へのアプローチは住み分けて行う

せっかくのコラボレーション企画ですので、メディア・メディア関係者へのアプローチは両企業が住み分けて行うことをおすすめします。これで単純に効率がアップしますし、双方が「まだ見ぬメディア」とつながることができるかもしれません。

ただし同じメディア・メディア関係者に重複して声をかけることのないように。役割分担を明確にして、「重複」も「抜け」もないようにしてください。

✅ただしプレスリリースなどは共同作成・連名にする

ただしプレスリリースなどは共同作成・連名にしましょう。これによってニュースバリューが上がりますし、そうしないとコラボレーション企画であると伝わらない可能性があります。

なおこのプレスリリース作成も、やはり両企業の広報・PR部署などが協力して進めていくべきです。どちらかが単独で作ってもズレが生まれるかもしれませんし、片方に有利な内容になってしまってもおかしくありません。

まとめ

高い広報・PR効果が望めるコラボレーション企画ですが、やはりどの企業・組織をコラボレーションするかによって期待できる成果や進めやすさが変わってくるので慎重に選定しなければなりません。

ただ、「相手の広報・PR部署などが、企画のオファーを受けてくれるレベルか」は実はそれほど重要ではありません。たとえ断られるとしても誠意をもって臨んでいればマイナスにはならないからです。なので良さそうな相手企業があれば積極的にアプローチすることをおすすめします。

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執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者30万人のYoutuber
上岡正明

MBA(経営学博士前期課程修了)
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者30万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

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