「ビジュアルが強い」個性的な商品」のプレスリリース作成の注意点と3つのポイント
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2025.07.22

「ビジュアルが強い」個性的な商品」のプレスリリース作成の注意点と3つのポイント

➡記事を書いた人:Youtube登録者30万人【MBA保有の現役記者】上岡正明プロフィール

この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、ビジュアルが強い商品・サービスのプレスリリース作成のポイントなどについてお伝えしていきます。

特に「魅力的な画像・動画素材を用意しやすい商品・サービスの情報を発信したい」という広報・PR担当者におすすめの内容となっています。

本記事では、「ビジュアルが強い商品・サービス」というもの自体の概要、そしてプレスリリース作成のポイントや注意点などに関して解説しますので、ぜひ参考にしてください。

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「ビジュアルが強い商品・サービス」とは?

ここでいう「ビジュアルが強い商品・サービス」とは、「ビジュアル素材(画像や動画)がインパクトを持ちやすい商品・サービス」のことです。

例えばグルメ系、コスメ系、IT機器系、動物系などが該当します。しかし広報・PR担当者などが「魅力的なビジュアル素材を豊富に用意できる」のであれば、どのような商品・サービスであっても基本的に「ビジュアル素材を活かしたプレスリリース」を作成できます。

「ビジュアルが強い商品・サービス」のプレスリリース作成のポイント3選

それでは「ビジュアルが強い商品・サービス」のプレスリリースを作成するにあたってのポイントをいくつか紹介していきますので、広報・PR担当者の皆さんはぜひ参考にしてください。単に画像や動画をたくさん用意するだけでなく、気を付けるべきことが様々にあります。

ポイント①:画像だけでも「魅力的」「楽しい」「興味を惹かれる」ような雰囲気にする

「せっかくビジュアルが強い商品・サービス」のプレスリリースを作成するのですから、画像だけでも「魅力的」「楽しい」「興味を惹かれる」雰囲気の原稿に仕上げることが大事です。これを大前提としてプレスリリースを作りましょう。

ポイント②:5~10種類以上の画像を掲載する

商品画像を最低でも5種類以上、できれば10種類以上用意しましょう。例えば商品の正面、背面、横から、上からなど、様々な方向から撮影したものを数種類。さらに、実際に使っている様子、色違いの商品と並べた様子などを準備すれば、すぐに10種類くらいは超えるはずです。

「無形サービス」などで画像を準備しにくい場合でも、イメージ画像、金銭や人の流れを表した画像(簡単なイラスト)、などを準備すれば数種類にはなるはずです(そもそも無形サービスはビジュアルが強いサービスとは言えないかもしれませんが)。

ポイント③:1~3種類の動画(1本30秒~1分30秒程度)のURLを掲載する

できれば1~3種類の動画のURLを掲載しましょう。形式によっては動画データを直接プレスリリースに添付できるかもしれませんが、動作が重くなる可能性があるのでURLを掲載することをおすすめします。

動画の長さは1本30秒~1分30秒くらいが目安。内容としては商品を実際に使っている様子、ユニークな製造工程(メディアフックになり得る)などがいいでしょう。

ただ、インタビュー動画やイベントの様子をおさめた動画などの場合は、3分以上など長くなっても構いません。とはいえ長い分それだけの価値が必要ですので、気を付けてください。「自信はないが一応観てもらおう」と安易にURLを貼るのはNGです。

✅画像が強ければ動画は必須ではありません

画像が強ければプレスリリースも十分強いものになるので、動画は必須ではありません。もちろん用意できるならするべきですが、無理に「弱い動画」のURLを載せるくらいであれば一切不要です。

ポイント④:ダウンロードできる画像を5~15種類以上用意する

ダウンロードできる画像や動画があるとメディア関係者などの手間を省くことができるので、こちらも少なくとも5種類以上、できれば15種類以上用意しましょう。プレスリリースにも掲載している画像+他の画像5種類くらいを用意できると万全です。

特に基本のブランドロゴ画像があるとメディア関係者としては助かるので、用意するといいでしょう。ブランドロゴ画像にいくつか種類がある場合はすべて提供します。

形式によってはプレスリリースに添付した画像をそのままダウンロードできるかもしれません。しかし画質が低くなったり、正常にダウンロードできなかったりする可能性があるので、きちんとダウンロードリンクを用意することをおすすめします。

ポイント⑤:興味が出やすいキーワードを使って商品やサービスについて語る

ビジュアル素材は大事ですがそれだけではプレスリリースとして弱いので、興味が出やすいキーワードを使って商品やサービスについて語りましょう。

例えば「バレンタインチョコ」がメインキーワードなら、それ自体をきちんと使いつつ、さらに「義理チョコ」「友チョコ」「ギフト」など、「バレンタインチョコ」に関連する関心を強めやすい言葉を選びましょう。特にPR TIMESなどのオンライン上のプラットフォームでプレスリリースを公開する場合、こういったワードを使って検索でヒットしやすくすることも重要です。

さらに商品やブランドのイメージをインパクトの強い言葉で言い換えるような、いわば「一言コピー」もあると効果的。バレンタインチョコなら例えば、「雪のような口どけ(メルティーキッス)」「わたしに、あげる(ゴディバ。ご褒美チョコとして)」など。

ポイント⑥:タイトル・サブタイトル、書き出しなどだけで興味を持たせる

また、プレスリリースのタイトル・サブタイトル、書き出しなどだけで興味を持たせることも大事です。

一例として「本当にチョコレート?○○(商品名)をバレンタイン期間限定で発売」など。「○○を期間限定で発売する」という情報を余すことなく伝えつつ、「本当にチョコレート?」という表現でインパクトを持たせています。

さらにリード文(タイトルやサブタイトルの下部に置く、プレスリリースの概要を伝える300字前後の文章)や本文の書き出しは、例えば「一般的なチョコレートとは異なる食感の……」などと始めて「普通のチョコレートではないのかもしれない」と思わせるなどの工夫をするといいでしょう。

「ビジュアルが強い商品・サービス」のプレスリリース作成の3つの注意点

続いては「ビジュアルが強い商品・サービス」を作るにあたっての注意点を紹介していきますので、広報・PR担当者の皆さんはぜひ参考にしてください。

注意点①:画像や動画の画質に注意

画像や動画の画質に注意してください。十分に鮮明でなければ商品・サービスそのもののイメージが悪くなる可能性がありますし、そうでなくても「そもそもメディア関係者がそのまま記事などに使うことができない」となると、ビジュアル素材を提供する意味がありません。

そのため自身でダウンロードするなどして画質をチェックしましょう。また、できれば印刷した場合でも閲覧に耐えることができる画質にするべきです。

注意点②:動画の公開範囲に注意

「まだメディア関係者以外に公開したくない動画」の場合は、YouTubeの限定公開機能などを使うといいでしょう。ただ、設定方法を間違えるとプレスリリースにURLを添付しても相手方で再生できなかったり、逆に誰でも閲覧できる状態になったりする可能性があるので気を付けてください。

注意点③:「専門知識がないとインパクトを感じられない画像」にはしない

まず、プレスリリースのテキストは専門知識がなくても理解できるものにするべきです。

画像についても基本的に同じことが言えますが、テキストとは違って「専門知識がなくてもインパクトを感じられる画像」であれば十分です。ただ、この場合は「テキストによる補足により、画像の意味についても後から理解できる」ものでなければなりません。

つまり「専門知識がないとインパクトさえ感じられない画像」や、「テキストによる補足があっても理解できない画像(もしくは画像を十分に補足しないテキスト)」はNGということなので注意してください。

✅専門新聞・専門雑誌などに送るプレスリリースの場合は例外

専門新聞・専門雑誌などに送るプレスリリースの場合は例外です。プレスリリースを読む関係者にも、新聞・雑誌を読む一般層にも専門知識があるはずであり、強引に専門用語や「専門知識がないと理解できない画像」を避けると、かえってわかりにくくなる可能性が高いためです。

ただ、いずれにしてもわかりやすさが第一であることは変わりません。例えば無理に専門用語を多用するなどのことはないようにしてください。

「ビジュアルが強く個性的な商品」のプレスリリース作成のコツまとめ

「ビジュアルが強い商品・サービス」のプレスリリースを作成する場合は、その強みを活かすために画像や動画を多めに用意したり、ダウンロードできる画像を提供したりすることをおすすめします。

ただ、さすがに画像や動画だけでは不足するので、タイトルやサブタイトル、リード文、本文にもキーワードや関心を引く言葉を散りばめるなどして、プレスリリースの魅力を高めることが大事です。

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執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者30万人のYoutuber
上岡正明

MBA(経営学博士前期課程修了)
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者30万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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