記事を書いた人:Youtube登録者30万人【MBA保有のPRプランナー】上岡正明プロフィール
この記事ではYouTube動画を活用したい広報担当者やPRマーケティングに興味がある全ての方に向けて、YouTube動画内などに引用文を入れることのメリットや注意点などについてお伝えしていきます。
特に「動画内で他の書籍の内容などを紹介したい場面が意外と多い」という方や、「引用できれば楽であることはわかっているものの、引用の方法を知らないので避けている」という方におすすめの内容となっています。
本記事では、YouTube動画に盛り込むと効果的な引用先の種類、引用を盛り込むことのメリット、そして注意点などに関して解説しますので、ぜひ参考にしてください。
➡人気記事:PR会社一覧を紹介!厳選20社ランキングとカオスマップ
YouTube動画発信に盛り込むと効果的な引用先の種類は?
ウェブマーケティングの動画発信に盛り込むと効果が期待できる引用先の種類としては、書籍や著名人の発言などがあります。
他人のSNSでの発言なども場合によっては引用する意味があるケースもあるものの、書籍や著名人の発言などと比較すると効果が出にくい傾向にあります。
YouTube動画などに引用を盛り込むメリット3つ
それではYouTube動画などの発信に引用を盛り込むことの主なメリットについて解説しますのでご確認ください。単に他人の言葉を借りることができる以上のメリットがあるので、必要に応じて検討してみてはいかがでしょうか。
メリット①:信頼性が高まる
やはり無名の発信者が「私はこう思うのです!」と熱弁するだけでなく、「この書籍にもこう書いてあります」、「研究者の○○氏もこのように発言しています」などと補足する方が信頼性がアップするものです。
メリット②:意外性が出る
広く言えば信頼性を高めることの一部ですが、「実はこんな人も同じことを言っています」などと意外性を出す効果も期待できます。例えば「1日9時間以上寝ない方がいい」と主張するとして、「有名アスリートの○○さんも同じことを言っています」など。
信頼性を上げるだけでなく、「へ~、そうなんだ」という驚きを与えて視聴者を飽きさせない効果が期待できます。
メリット③:メリハリが出る
引用を入れることでYouTube動画内にメリハリが出るので、視聴者が飽きにくくなり離脱率を下げることができます。ただ、メリハリについてはあくまで副産物。一番の目的は信頼性を高めることですので無意味に引用することのないようにしましょう。
✅他にもメリハリを出す方法はある
もちろん引用を入れること以外にもメリハリを出す方法はたくさんあるのでバリエーションを持たせることをおすすめします。例えば、フルテロップ(どんどんテロップが切り変わっていくだけでもメリハリが出る)、声の抑揚、身振り手振り、図表やグラフの挿入など。
YouTube動画内で引用をする方法の基本ポイント2つ
それではYouTube動画内で引用をする方法の基本ポイントを紹介します。これらに沿うことでクリーンな形で引用することができます。
そして現実には問題が起きるケースは少ないものの、引用の方法を間違えると著作権侵害になるので気を付けてください。トラブルが発生することはなくても、視聴者から「引用がまともにできないので信頼できない」と思われてもおかしくありません。
ポイント①:引用元を明記する
例えば「現代人の間違ったダイエット10項目/著者○○○○」などと動画内に文字を出して明記しましょう。著者名はなくてもいいとされていますが、書いておく方がより信頼されやすくなるのでおすすめです。
著名人の発言を引用する場合は、例えば「○○○(発言)/発言した人物名/2025年9月25日○○社での公開記者会見にて(どこで発言したか)」などを明記します。
基本の引用ルールはこれだけです。
ポイント②:基本的に引用文を読み上げる
例えば「この○○(書籍名)にも、□□□(引用文)と書いてあります」や、「この○○(書籍名)にも、□□□(引用文)と書いてありますが、これについて私の見解を述べていきます」など引用文を読み上げる。
すると、より「どこからどこまでが引用か」がわかりやすくなるのでおすすめです(ただし絶対に読み上げが必要なわけではありません)。
YouTube動画内で引用をするにあたっての7つの注意点
続いてはYouTube動画内で引用をする際の注意点をいくつか紹介していきます。気を付けないと権利違反になる可能性がありますし、権利的に問題がなくても視聴者からの印象が悪くなるケースもあります。
注意点①:引用はトピック全体のほんの一部にする
YouTube動画内にトピックが複数あるとして、例えば「2番目のトピックはほぼ引用文の紹介になっている」などのことがないようにしましょう。引用文はトピック全体のほんの一部にしつつ、そのまま話を先へと展開させるか、引用した文章について自分の見解をしっかりと述べる必要があります。
目安としてトピックの50%以上が引用文である場合は明確にアウト、20~30%以上が引用文であるケースでもNGとなる可能性があります(ただしハッキリとしたルールはありません)。
30%以上が引用文でも権利的な問題は発生しないこともありますが、視聴者からの印象は悪くなりやすいので気を付けてください。
注意点②:どこからどこまでが引用なのか明確に示す
すでに少し触れていますが、どこからどこまでが引用なのかを明確に示しましょう。例えば動画内で引用文を出す場合は、それを四角く囲うなどするとわかりやすくなります。また、引用文を読み上げたあとに十分に間を置くなどすることも大事です。
注意点③:原文の意図を捻じ曲げる引用はしない
例えば原文が「運動をするなら食事制限は絶対に不要、という誤解が多い」というものである場合に、「運動をするなら食事制限は絶対に不要」という部分だけ抜き出して引用をするのは当然NGです。
ここまで露骨に原文の意図を捻じ曲げる人はまずいないと思いますが、原文やその前後の文脈をきちんと読み込んでいないと、引用の際に意図を間違って読み取ってしまう恐れがあるので気を付けてください。
特に「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」など有名すぎる文章を引用する場合、つい原文の確認を怠りがちですので注意しましょう(これも原文を読むと印象が大きく変わる文章です)。
注意点④:原文に誤字脱字などがあってもそのまま引用する|引用文は一字一句変えない
たとえ引用元に誤字脱字などがあったとしてもそのまま引用するルールとなっています。
「原文ママ」という注釈を入れるか、「少し誤字もありますが、良い文章なので引用させていただきました」などのフォローを入れるなどしましょう。もしくは「似たようなことを言っている誤字脱字などがない文章」を探すかです。
注意点⑤:SNSなどプラットフォームごとの引用のルールや「引用文の著者・発言者の意思」に従う
SNSなどプラットフォームごとに引用のルールを掲げている場合もあるのでしっかり確認した上で引用をしましょう。法的にいえば、優先順位は「法律>プラットフォームなどの独自ルール」と判断されるケースが多いですが、独自ルールでも守らないのは印象が悪いのでおすすめしません。
さらに引用文の著者や発言者の意思も尊重しましょう。例えばSNSアカウントに「投稿の引用はお控えください」と書いてあれば従うべきです。また、たとえ制限なく公開された記者会見などであっても引用を拒否するようなルールが設定されているのであれば従うのが無難です。
✅そもそもSNS投稿を引用することに十分な効果があるのかを考える
また、そもそもSNS投稿を引用することに十分な効果があるのかも考えなくてはなりません。例えば権威のある研究者であっても「SNSでのライトな投稿」そのものが権威を持つかというと微妙なところです。
ただ、様々な背景も踏まえて意味があると判断したならばSNS投稿を引用しても構いません(法律などを考慮しつつ)。
注意点⑥:「引用の引用」はしない
特に硬い雰囲気の論文から引用する場合に意外とやりたくなるのが「引用の引用」です。例えば「論文Aに掲載されている論文Bからの引用」を「動画C」で紹介するというパターン。これは原則として法的にNGではありませんが、説明が難しく・ややこしくなるのでおすすめしません。
このケースでは論文Bからダイレクトに引用してくる、もしくは「論文Aに論文Bの引用が掲載されている場合に伝えることができる内容」に似た内容の引用先を探しましょう。または、引用自体をやめて全部あなた自身の言葉で言い換えます。
注意点⑦:判断に迷うなら引用を避ける
根本的なことになってしまいますが、判断に迷う場合は引用を避けることをおすすめします。引用に関する法律にはあいまいな部分もありますし、プラットフォームなどが掲げる独自ルールにも想定されていないシチュエーションは多いので、迷う場面は意外と少なくありません。
そしてそのたびに引用元に確認を取るなどしているといくら時間があっても足りません。また、そもそも「引用」という行為自体に劇的な効果があるわけでもないので、リターンに見合わないともいえます。
引用は「信頼を高める」効果がある場合に限定する(まとめ)
YouTube動画内に引用を盛り込むことには「信頼を高める」効果がありますので、自然な範囲で引用を試みてはいかがでしょうか。視聴者に小さな驚きを与えるなど動画にメリハリを出すことも期待できます。
ただし引用するにあたって注意するべきことは意外と多いので気を付けてください。「引用していいか判断に困る」「引用の仕方で迷う」という場合は、その文章やコメントの引用は避けることをおすすめします。
➡人気記事:メディアに出るプレスリリースの書き方12のコツ