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この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、「サービス広報」に取り組む上でのポイントなどに関して解説していきます。
「思うように売上・利益が伸びない」「商品やサービスの購入数や登録数が目標に届かないことが多い」とお悩みの広報・PR担当者は、サービス広報に目を向けると道が開けるかもしれません。
本記事ではサービス広報の概要、サービス広報の主なメリット、そしてサービス広報を進めていく上でのポイントなどについてお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
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サービス広報とは?
サービス広報とは、自社の商品やサービスを人々に認知してもらうための広報・PR活動のことです。さらに率直な言い方をするなら、「商品やサービスを知ってもらい、欲しがってもらい、売上につなげるための広報・PR活動」ということになります。
ちなみに「コーポレート広報」という言葉もありますが、こちらは「企業自体の方針、経営者の考え・思想・展望などを発信するタイプの広報・PR活動」です。簡単にまとめると以下のような違いがあるといえます。
- サービス広報:商品やサービスに焦点を当てる
- コーポレート広報:「企業そのもの」に焦点を当てる
コーポレート広報にも取り組まないと「企業そのもの」に力が付きにくいですが、サービス広報を怠っていると売上などが伸びていかないといえます。そのため、自社の状況や方針に照らし合わせて、バランスよくサービス広報とコーポレート広報を進めていくことが大事です。
サービス広報の主なメリット6つ
サービス広報の主なメリットは以下の通りです。
- 商品やサービスの情報を深く・広く発信:商品やサービスの特徴や個性、さらにストーリーを発信すれば強い訴求になる
- 顕在顧客への訴求になる:「商品やサービスの存在を知っていて興味がある人」へのもう一押し
- 潜在顧客への訴求になる:「商品やサービスの存在は知らないが、知れば顧客になる可能性がある人」へのアプローチ
- 営業活動のサポート:「商品やサービスの知名度が高い状態」で営業活動ができるようになる
- 取引相手、投資家へのアピール:自社への信頼性がアップ
- 就職活動者へのアピール:商品・サービスを通じて自社の想いが伝わる→就職希望者が増える
根本的には「商品・サービスの売上が伸びる」のですが、これらのメリットもあることを理解し、メリットを得られるような広報・PR活動をしましょう。
広報・PR担当者が「サービス広報」に取り組むにあたってのポイント5選
それではサービス広報に取り組むにあたってのポイントをいくつか紹介していきますので、広報・PR担当者の皆さんはぜひ参考にしてください。言葉の意味自体はそれほど難しくないサービス広報ですが、具体的にはどのようなポイントがあるのでしょうか。
ポイント①:「宣伝色」が強くならないようにする
サービス広報は「商品・サービス」の売上を伸ばすためのものではありますが、だからといって「宣伝色」が強すぎるとかえって売上に悪影響を及ぼす可能性があるので気を付けてください。「過剰に宣伝した商品自体」は売れるかもしれませんが、企業そのものにマイナスイメージが付く恐れもあります。
そうならないためにも、「商品・サービスがどのように世のために人のためになるか」という部分を重視してプレスリリースを作ったり、各種発信をしたりすることをおすすめします。それによって結果的に「売上」や「登録」などにつながるのです。
✅商品・サービスの「社会的意義」を見つけ出す必要がある
ただ、率直に言ってすべての商品・サービスが「社会的意義」を意識して作られているわけではないはずです。なので広報・PR担当者が率先して社会的意義を見つけ出すつもりでプレスリリース作成やSNS発信などをしましょう。
そのため、まずは開発部署などにヒアリングをして、「開発のきっかけ」「商品・サービスのターゲット」「商品・サービスで誰のどのような悩みを解決したいか」などを聞き出しましょう。
さらに客観的なデータ収集も行って、その商品・サービスの「強み」や「個性」も見つけ出すのがおすすめです(社会的意義ばかり主張しても説得力がない)。そして「社会的意義」と「データを根拠とする強み・個性」などを盛り込んでプレスリリース配信をすると、宣伝色が薄く、かつ人の心を動かすことができる発信ができるはずです。
ポイント②:社会の動きや人々の暮らしと結び付けて考える
「社会的意義」の話にもつながりますが、社会の動きや人々の暮らしと結び付けて考えることも大事です。
例えば「商品Aには最新素材が使われている」とアピールしても専門知識がある人でないと心が動かない可能性が高いです。しかし、これが一例として「商品Aによって○○(日常的な悩み)を解決できる」という発信内容であればわかりやすいので、購入や登録へと動いてくれる人が多くなるはず。
また、「健康的に過ごしたい」など顕在化しているニーズだけでなく、「悩んでいる・求めている人が多いもののあまり表面化していないニーズ(潜在化しているニーズ)」にも注目することをおすすめします。
「あまり表に出ていないニーズ」なので、それを言語化して「解決できますよ!」とアピールすれば、「こんな商品・サービスが欲しかった!」という人が現れる可能性が高いです。
ポイント③:数的データを使って説得力を持たせる
上で少し触れていますが、数的データを活用して説得力を持たせることも大事です。例えば「大人気商品」よりも「○○部門1位」の方が。「大好評」よりも「レビューの平均点が○○点以上」などの方が人の心は動きやすいですよね。
役立ちそうなデータがない場合は、販売実績を調べたり、アンケート調査を行ったりすることをおすすめします。前者は関係部署に聞けばすぐにわかる可能性が高いですし、後者には「リソースさえあればどのような企業、商品・サービスでもできる」というメリットがあります。
ポイント④:導入事例を活用する
特にサービスの広報・PRについては導入事例の活用をおすすめします。サービスの特徴や個性を伝えることももちろん大事ですが、それだけでなく「このような企業が導入しています」「このような喜びの声をいただいています」などとアピールすることで説得力が増すためです。
さて具体的には以下のことを発信するといいでしょう。
- ○○社に導入してもらったという事実
- 導入のきっかけや理由(どのような悩みがあったか。その悩みをサービスによってどのように解決できると思ったか)
- 導入することでどのような変化が起きたか
- 導入実績(導入件数○○社突破など)
「導入による変化」ですが、例えば「○○の作業時間を30%カットできた」などの数的データがあると説得力が増します。
✅導入先を取材するのもおすすめ
導入事例の活用に力を入れたい場合は、導入先に直接足を運んで取材するのもいいでしょう。プレスリリースなどの内容にリアリティーが出るためです。
また、実際に導入現場を目にしたり、現場で声を聞いたりすることで、見えていなかった問題点やアピールするべきポイントなどに気付くケースも少なくありません。
ポイント⑤:他部署と連携する
サービス広報に限らず、効果的な広報・PR活動をするためには他部署と密に連携することも大事です。
例えば営業部からは「ユーザーの反応」を聞くべきですし、カスタマーサポート係や実店舗担当者などからは「実際に商品やサービスを利用している人がどう感じているか・どのような声があるか」を拾ってもらうといいでしょう。
そして広報・PR部署はこれらの情報を整理して、企業公式ウェブサイトやパンフレット、そしてプレスリリースなどに掲載して活用します。また、整理した情報をさらに他部署に渡して役立ててもらいましょう。
中小企業こそ取り組むべき売上に直結するサービス広報(まとめ)
サービス広報とは主に「商品・サービスの売上を伸ばすための広報・PR活動」ですが、企業によってはコーポレート広報に偏っていると思いますので、今一度バランスを見直してみることをおすすめします。「売上」も「企業自体の力」も伸ばしていきましょう。
サービス広報に取り組む上で特に重要なのが、宣伝色が強くなりすぎないようにすることです。そのためには商品・サービスがどのように人々の役に立つのか、社会のためになるのかを強調していくことをおすすめします。これなら「不自然さ」や「わざとらしさ」が出にくいです。
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