『日経プラス1』とは
コラム
経営戦略×PR
2019.02.20

『日経プラス1』とは

本日のコラムは、普段とは視点を変えて、日経新聞の二部紙である『日経プラス1』について紹介します。

1月24日(土)『日経プラス1』より

新聞を読む時、時折折込広告に混じって薄いページの新聞がさし挟まっている事はありませんか?各新聞には主に週末、必ずといって良いほど、それぞれの新聞の二部紙と呼ばれる薄い新聞がさし挟まっています。

名称は二部紙とは読まず、それぞれの媒体のみの名前(朝日新聞なら『be on Sunday』、『GLOBE』、日経新聞なら『日経プラス1』、読売新聞なら『よみほっと』等々)という名で呼ばれています。

これらの二部紙において、最も人々の生活に密着した情報を提供しているのが『日経プラス1』です。

『日経プラス1』は毎週土曜日の日経新聞に折り込まれている媒体で、“くらしに役立ち、読んで楽しく”をコンセプトとし、生活に役立つ情報や、健康、グルメ、旅情報から話題の商品・サービスやおすすめスポットをランキング形式で紹介するページなど、週末を家族・または友人と楽しく過ごす為の情報が詰まっています。

この日経プラス1の大きな特徴の一つに、各コーナーが非常に大きな形で取り上げられている所が挙げられます。取り上げられ方が非常に大きい上、記者自らの体験記事も多く、企業の宣伝色がほぼ見えないため、読む人への信用性も高く保てています。

大きなコーナーは主に、
① 生活発見
② 生活美人
③ 得々家計
④ 健康生活
の4つで構成されており、全てのコーナーに暮らしに密着した情報が掲載されています。

①、②は名前の通りの生活に密着した内容で、生活発見のコーナーは記者が自ら実験台となり、生活の中で役に立つ小ネタ・一工夫や疑問に感じている事を体験するコーナーで、(※1月24日(土)は、東京在住の記者が雪かきの達人に弟子入りする内容。)②の生活美人は、女性の視点から女性が輝けるように、くらしに役立ち、読んで楽しい実践的な情報を提供しています。(※1月24日(土)は、栄養価の高い豆料理を手軽に作るにはどういうすれば良いのか。)

③の得々家計は家計の節約につながる知識やノウハウを提供するコーナーで、このコーナーは企業のお得なサービスが比較的掲載され易い様に感じます。(※1月24日(土)規格外農産物を安く手に入れる)

④の健康生活は主にヘルスケアが中心で、病気やけがの予防法・治療法から正しい睡眠のとり方など、毎日を健康的に過ごせるための情報が掲載されています。(※1月24日(土)は体のほぐし方について)

この日経プラス1の記事は、記事の大きさや生活に密着した内容ということもあり、様々な企業さんから依頼されることも多いのですが、完全に“個人・家族の生活”に基礎を置いているため、BtoCの企業さんでも意外なほどハードルが高いのが実情です。

①の生活発見は以前にも触れた記者の体験型コーナーをもっと詳細まで掘り下げた内容で、その道のプロに指導してもらうタイプの大掛かりな企画が多く、②の生活美人に関しては、主婦の日常生活のちょっとした面倒の解消や、若い女性の〇〇を可愛く作りたいといった非常にニッチなネタが中心です。

③の得々家計はエビデンスとなる資料や競合他社との製品を資格した業界のまとめ記事的な内容が多いもので、④は専門家のエビデンスが欠かせない上に薬事法に触れやすく、時には商品ではなく専門家によるマッサージ等健康法の紹介だったりすることもあります。

更に一つ一つのコーナーが大きい上にかなり詳細な部分まで掘り下げてくれるので、当然競合も多いことが想定されます。

ただ、逆に言えば日経プラス1への掲載が決まった情報というものは、その価値が非常に高いことの証明と言えますし、他のどの媒体やTV(画が見えれば)にも波及する可能性も高いものであると言えます。

BtoCの企業さんで「我こそは」という、ちょっとした工夫で暮らしに役立つ様な価値の高いサービスを提供することに自信のある会社さんは是非狙ってみても面白いのではないでしょうか。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

①:東洋経済オンラインでの連載記事
②:ダイヤモンドオンラインでの連載記事
③:プレジデントでの連載記事
④:日本経済新聞での連載記事