持続可能なご当地PR成功の極意とは?
コラム
WEB×PR
2018.12.26

持続可能なご当地PR成功の極意とは?

今回のテーマは、
持続可能なご当地PR、です。
最近、栃木県の足利氏発祥の地に、
県内外から若い女性が殺到しています。
一体何が起きているのでしょうか?
今、若い女性を中心に、
大人気のオンラインゲーム「刀剣乱舞」による、
ブームが影響しています。
先日、地元美術館の特別展にて、
名刀「山姥切(やまんばぎり)国広」が展示され、
どうやらこれを目当てに来場した女性が多かったようです。
この名刀は、 国の重要文化財に指定され、
国の最高傑作の一つといわれており、
前述のゲームに登場する人気キャラクターの名前でもあります。
この特別展を実施した結果、下記の実績が挙げられました。
・30日間におよぶ開催期間中、
動員数は、3万7,820人。
(来場者の9割が女性、
全体の約7割が20~30代の女性、
県外からの来場者が約8割超。)
・経済効果は、4億円前後。
鉄道、飲食店コラボメニュー、限定グッズ、無料休憩所開設、
手荷物預かりサービス、地元商店街スタンプラリー等、
様々な施策を街全体で実施。
ここまで大きなムーブメントとなった背景には、
次のようないきさつがありました。
・「 山姥切国広」は個人蔵で、
同じ堀川国広作の脇差し「布袋国広」を足利市が所蔵。

・特別展開催の目的を、
「足利と国広のつながりを広く知ってもらうこと」と定義し、
県の職員が刀の持ち主の所へ足しげく通い、ようやく説得。

・県の政策課長:部局を超えた態勢で、
地元との綿密かつ用意周到な協議を繰り返し、入念な準備を徹底

(開催時の、主催者、地元のおもてなし)
・特別展開館前から1,000人以上の行列、最大4時間待ち。
→ 気温が低いので、入場待ちの人達にカイロを配る。
→足利市公式ツイッターにて、
当日の天候、待ち時間、グッズの販売状況など
情報をリアルタイムで配信、整理券の配布
→待ち時間内で市内を回遊してもらう。
(退屈しない)
・関連グッズを買い逃した人が多数→急遽、後日発送で対応
・SNSで大反響
「町総出で盛り上げようとしているのが伝わって嬉しかった」
「神対応!」
等。
確かにこれだけおもてなしされたら、
嬉しい上に、街を好きになれそうですね。
ゲーム等をきっかけに、
伝統文化や街そのものにますます興味が持てそうです。
ご当地PRにおける課題、注意点として、
”持続可能なPRにするにはどうすれば良いか?”という点が挙げられます。
単なる一過性のブームで終わらせないには、
イベント等をきっかけに現地に来てくれた人の中から、
質の高い層との絆を深める施策を継続する必要があります。
これは単純に莫大な予算をかけて実施するような大々的な宣伝だけに頼らず、
プロジェクトに関わる人達の、
水面下での地道な努力の積み重ねが重要だと思います。
例えば、”聖地巡礼”をする人達の、公共マナーについて。
過去に、某有名タイトルのアニメ作品にまつわる”聖地巡礼”で、
アニメに登場した場所で、
写真撮影をめぐって、観光客と地元住民同士でトラブルが発生した事例があります。
トラブルが発生した場所が、
本来、撮影および立ち入り禁止であることをアニメファンが知らなかった、
そして、
主催者側がそのことを、
事前に徹底通知していなかったことが原因だったそうです。
もし一般立ち入りおよび撮影禁止ということであれば、
事前にファンへ告知を徹底し、
近隣住民とのトラブルを未然に防ぐ、等。
特に学校などの公共施設が関わるところは関係者に注意喚起で協力要請するなど、
事前に手を打つべきポイントは沢山あると思います。
”ご当地PRやアニメ、ゲーム等の関連コンテンツが
悪者扱いされず、継続していくためにはどうすれば良いか?”
を仕掛ける側、参加する側が、

みんなで良いものを作っていく、
という意識をもって改善していく必要がある、
と思います。


執筆者・監修者
上岡正明
経済記者・経済コメンテーター
戦略PRプランナー・著書26冊累計105万部のビジネス作家
登録者25万人のYoutuber
上岡正明

MBA(多摩大学院経営情報学修了)
テレビコメンテーター
多摩大学客員講師(18,19)
帝塚山大学客員講師(19)
登録者24万人のビジネス系YouTube

「スーパーJチャンネル」「めざましテレビ」「王様のブランチ」「クイズミリオネア」等の元放送作家。日本を代表するPR戦略の専門家で、企業広報のスペシャリスト。未上場から上場企業まで戦略PRを手掛けたクライアントは300社以上。

広報ブランディング、新規事業構築、外資系企業の国内イベント、海外プロモーション支援のコンサルティング会社代表。現在まで約20年間、実業家として会社を経営。これまでに三井物産、SONY、三菱鉛筆、日本瓦斯など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。

代表的なコンサルティング案件としては、日本中の女性たちの心を動かした「表参道のパンケーキブーム」、1年で200万台以上を売り上げた「ふとん専用掃除機レイコップ」、世界が注目する食イベント「肉フェス」、1カ月で6000万人(日本の約半分)にバズらせた「ジャポニカ学習帳“昆虫の表紙が変わった?”」がある。

経営と並行してMBA(情報工学博士前期課程)取得。東京都中小企業振興公社講師。成蹊大学、多摩大学、帝塚山大学の客員講師。東洋経済新報社、ダイヤモンド社、朝日新聞出版社、PHP出版、総合法令出版社、アスコム社、大和出版、すばる舎、宝島社から累計21冊80万部の著書を上梓。

日本神経心理学会、日本行動心理学学会、行動経済学学会、一般社団法人日本行動分析学会、日本社会心理学会、一般社団法人日本小児心身医学会、認知神経科学会の各学会員。

日経ヴェリタス・東洋経済オンライン・ダイヤモンドオンライン・プレジデントの4大経済メディアで専門家として記事連載もおこなっております。お読みになりたい方はこちらからご覧下さい。

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